注文住宅は自分の造りたい住宅を造ることができる反面、要望があいまいだと設計者に誤った情報を伝えてしまい、良い住宅のならないことがあります。注文住宅では次の点を中心に設計者に要望を伝えるとうまくいきます。注文住宅で設計者に要望を伝える場合は部屋の用途・大きさや部屋数を中心に伝えてしまいますが、このような伝え方は設計者に誤解を与えてしまう場合があります。設計者に伝えるのは部屋の大きさや部屋数ではなく、そこに住む人の生活の中身です。
家族でいっしょに過ごす時間はどれくらいか、家族で一緒に過ごしているときはそれぞれ何をしているかなどの具体的な生活内容を伝える必要があります。家事においては料理はどれくらいの頻度で行うか、料理をする場合に必要な火力はどれくらいかなど、具体的な作業内容に関する情報が設計者のほしがっている情報です。野菜や肉はどれくらい保管しておくのか、屋外へ保管しておく場合もあるかどうかも知らせておく必要があります。一家の主人が家庭で本を見たり調べ物をしたりするかどうか、子供の勉強はどこでどれくらいしているのか、ゲーム等で遊んでいる時間はどれくらいかなど、家族の生活状況を知らせることが大切です。
家の外の庭や作業スペースで普段していることを漏らさず伝えることも大切です。庭弄りや屋外での作業の内容を具体的に伝えます。また、注文住宅では将来の計画を伝えておくことも必要です。子供との同居や老後の生活の予定など、決まっていないことでも可能性を含めて伝えることが大切です。
設計者はその家に住む人々の生活の内容さえ理解できれば、最も適したプランを考えることが可能です。